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「モジもじ文字」
#254 July,28 2012
Tag:展示
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本日7月28日から吉祥寺美術館にて、平野甲賀さん、鳥海修さんという、強力な先達とともに、「モジもじ文字」という名の展覧会が始まりました。

平野甲賀さんは「描き文字99」と題し、これまでの装丁やポスターなどで使用されてきた描き文字を今回の展覧会用にさらにアップデートし、圧巻の99点(!)をズラリ。

鳥海修さんは「字游工房と嵯峨本フォントプロジェクト」と題し、デザイナーの永原康史さんを中心に近世初期の活版印刷に使われた連綿体をフォント化し、そのプロセスと成果物を展示。
デジタル化した連綿体をさらにレーザーで木活版に起こし、もう一度タンジブルな状態に戻して保存する作業に感動しました。

僕のタイトルは「もじゅうりょく」。
<文字>と<モジュール>と<重力>をかけあわせた造語です。
出展するものは、大きく分けて3シリーズ。
ホンマタカシさんの「ニュー・ドキュメンタリー」のサテライト展で展開した「稜線」の臨書、雑誌「真夜中」で展開した絵本のリエディット「もじゅうりょくの記譜」、蓮沼執太くんの宣伝美術から始まった「もじゅうりょくのモジュール」、そして映像を含む新作「もじゅうりょくのモビール」です。

今回、空間構成をディレクションしてくれたのは、Firm.の松村和典さん。「もじゅうりょくのモビール」の動画撮影は五十嵐一晴、会場販売の図録のデザインはMOZINEの宮添浩司。冴えまくってます。それぞれに、書ききれないほどの感動を日々享受しまくりでした。
まず、心からお礼申し上げます!!

この2ヶ月、みっちり「もじゅうりょく」たちと向き合いましたが、まだ続いています。その過程を、制作日記に記しました。

3年前の個展のときとは違い、今回の展示ではできるだけ多くの方に途中段階を公開しました。制作日記もそのひとつです。

いわゆるネタバレがあるような展示ではないし、日記は制作物の解説ではないので、全然読んじゃって大丈夫だと思いますが、内容に触れたり展示物の一部が画像で出てきますので、情報なしでご覧いただきたい方は、ぜひモノをまずご覧いただいてから、日記をナナメ読みしていただければ幸いです。

まさに三者三様、それぞれがまったく異なるアプローチで挑んだ展示になっています。設営時、その様子にとても興奮しました。

暑いですし、夏休みですし、週末は夏い予定でみっちりかと思いますが、まさかの9月9日までという破格のロング展示なので、ぜひ美術館に足を運んでいただけると幸いです。

それでは次のエントリで「もじゅうりょく日記」前編(モジュール編)、アップします。しばしお待ちください。

最後に、展示企画のイワトの平野公子さん、図録編集の屋上の林さやかさん、吉祥寺美術館の関香澄さん、本当にお世話になりました。

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展覧会情報

「モジもじ文字」

平野甲賀の「描き文字99」
鳥海修の「字游工房と嵯峨本フォントプロジェクト」
大原大次郎の「もじゅうりょく」


吉祥寺美術館

2012年7月28日(土)−9月9日(日)
10:00-19:30
※8月29日(水)は休館日

入館料:100円

アクセス




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