
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() Get the flash player here: http://www.adobe.com/flashplayer | 九月のある日の早朝、徹夜明けのナイスな面々と待ちあわせ。車をかっとばすこと8時間。 夕方に目的地である金沢に到着する。 睡眠不足気味だった我々は、チェックインと同時に2時間ほど仮眠をとり、体力を回復させての夜7:00。 今回の目的である、写真家・平野太呂さんと若木信吾さんの「XEROXED」展へ向かう。それにしても素敵な町だ。ひとつひとつの通りで、表情がぜんぜんちがう。仮眠後の金沢の秋風もたまらん。 この展示は、21世紀美術館前に新しくできたばかりの「SLANT」というギャラリーの、最初の展示になるそうだ。 展示の内容は、一言で言うと、"ZINEのような写真展"。太呂さんと若木さんが、それぞれ別々に東京から金沢までを旅しながら撮影した写真を、大判のコピーで出力。そのコピーは、それぞれが重なるように壁に貼られている。 見る側は、平面の写真をただ眺めるのではなく、本のページをめくるように、写真を見る(関わる)ことができる。製作期間は撮影から展示までたったの3日。このスピード感、ザクリとした質感、ガンガンめくっていく行為。まさにZINEのような写真展。a.k.a展ZINE。 ローカルのスケーターたちが、大判のコピーを頭に乗せながら、ワイワイ写真について話している姿は、なんだかツーカイだ。 この日は『HUGE』誌の柴田さんの進行で、トークイベントも行われた。以下、トークからの自分用備忘録。その日は美術誌などいろいろと取材が入っていたようなので、ちゃんとした記事は別媒体で探してみてください。ちなみに、次の日には「北國新聞」にレポートが掲載されていました。 太呂さん 「ZINEの気軽な形態が好き。写真展も、もっと気軽にできないかな…と考えた」 「速攻でつくる。じっくりZINEをつくるのはナンセンス」 「(ZINE編集の)コツは『考えすぎない』こと。考える前に手を動かす。クオリティを最重要視しない」「(若木さんに対して)写真家と言われる人たちのなかで、こういう表現がOKな人がいたのが嬉しかった」 「ZINEとはなにかは、誰も定義していないし、する必要もない、正解はない。でも僕の中では、ZINEは印刷で出すのではなく、コピー機で出すのが大前提。あと、そのひとが言いたいことが、そこにちゃんと乗っていること」 「この展示のアイデアは誰ものでもないので、誰でもこのフォーマットを利用して、変化をつけてやってくれたらおもしろいと思う」 若木さん 「平面で見るのではなく、見せる側、見る側に能動的な編集作業が入ってくるのがおもしろい」 「写真をコピーで出すことで出る『匿名性』が良い」「大きくコピーすることで、見えていなかったものが見えたり、逆に見せたかったものがつぶれたりする、コピー独特の良さがある」「(ZINEは)言いたいことは言いたい時に言おうぜ。っていう行為」 …といった感じで、ドキドキする言葉ばかり。 次の日は早起きして21世紀美術館の横尾忠則センセイの展示を見たり、教えてもらったディープスポットまで遠足したり。 僕は友人と5人で行ったけど、そんなドージンが全国から何人も来ていて、東京のギャラリーではなかなかないような出会いがあったり、21世紀美術館周辺では、野外展示やライトアップやバンドの演奏があちこちで行われていて、町自体がそういう素養を持っているのか、その日だけ特別だったのかわからないけど、正直「住みたい」と思えるくらい良い場所だった。 不動産屋さんで、家賃をチラ見してから、また8時間車の帰路につく。 |

文字採集【NICE! NICE!】2009年9月、金沢にて採集。
#169 /// 2009.10.03 /// tag:diary /// 日記。金沢にて ////////////////////////////////////////////